甲低幅狭の悩み
足の小さなみなさん、こんにちは
このブログのタイトルでピンとくる方は、きっと5chの同じスレを読んでいる方でしょう。私も長年ROM専やけど定期的に見ております。
「足に合う靴がない」と20代前半に悩み、新宿の神戸屋さんで実は自分の足が小さいという事実を教えてもらってからというもの、長年靴には悩まされてきた。
足が小さいとは具体的にどういうことか。私の場合、まず足長が短い。21cmの後半だ。靴屋で靴を探すとき、21.5~22cmで探さなければならない。それだけで済めばまだ良いものの、足幅も細い。地べたに足をべちゃっとつけている状態ではわかりにくいのだが、歩行時(空中)は足が一気に細くなる。いわゆる開張足と呼ばれるものである。靴屋で靴を選ぶとき、両足を地面につけた状態で計測しがちなのだが、そうすると自分のマックスの太さの靴を買うことになり、結果的に合わない靴を買い続けていたことになる。私の場合は、ワイズがEからAになるのだ。既製品は大体D~Eのサイズで作られているらしく、22cmの靴を見つけることが出来たとしても、歩いてるとかなりぶかぶかになるので厚手の靴下を合わせて履かざるをえない。また踵が小さいという特徴もあり、踵が合わずダメだった小ぶりの靴もあった。
神戸屋さんでの計測の結果、私の足のサイズは22cmのワイズAであった。その辺の靴屋にそのようなサイズのものは存在しない。ということは基本的に・・・特殊なお店で、セミオーダーなどで作ってもらうしかないのだ・・・。かくして私の靴探しの長い旅路が始まったのであった。ここではこれまでお世話になった靴屋のことを箇条書きで述べていく。
パンプスメソッド研究所
神戸屋さんでの計測後、初めて行ったセミオーダーの靴屋だ。神戸屋さんでの計測結果をお見せしたが、このお店で測った結果がどうしてもワイズAにはならないのでAの靴は提供できませんと言われ、C~Eの靴しか試し履きできなかった。1番初めに行ったこのお店が、正直1番合わなかった。当然C~Eのパンプスを選ぶことに納得できず、何も買うことなく終わった。
calzeria HOSONO
今はなき青山本店で、ここでもワイズAではなくCのパンプスを勧められた。もう仕方ないのか?と思いCのパンプスを購入したが、結局足に合わず、ほぼ履くことはなかった。この時に「こんなに高い靴なのに履けないなんて、それならもっときちんと考えて購入するべきだった」と心底後悔した。そして中途半端な靴は買わないことに決めた。
シュープレモ
ようやく22.0Aでパンプスを作ってくれた靴屋さん。さらに「あなたの足はパッド調整もいるだろう」ということで、パッドも追加してくれた。こちらのお店の黒のエナメルパンプスは、ヒールを何度も直しながら、エナメルが剥がれるまでマジで長年履いた。ありがとう、シュープレモさん。値上げ後はなかなか・・・追加のパンプスを購入するのに勇気がいる価格になっており、再訪出来ていない。
KASHIYAMA WOMEN’S SHOES
希望のサイズでパンプスを作って購入はしたものの、歩くうちにつま先の当たり具合がとにかく気になり、こちらも結局履かなくなってしまった。形は綺麗だったんだけど・・・。私は捨て寸が短い靴は合わないのかも?という、自分の足の特徴をようやくこの靴を経て理解した。
ポディア
5chの「甲低幅狭さんのための靴」というスレでおなじみの、コンフォートボロネーゼを購入した。はじめ店員さんにワイズE前後の靴の試し履きを提案された。E~Dを試しに履いたが、もう全然、足に合わなかった。ブカい靴を勧められすぎて慣れてしまっている私は「頼むから、1回ワイズAを履かせてみてくれ」とお願いし、Aが本当に履けることを証明してオーダーした。なんというシンデレラ。百聞は一見になんとやら。オーダーメイドのインソールを入れた黒のコンフォートボロネーゼは使い勝手が良く、死ぬほど履いている。そして2足目をネイビーで作りたいなと思ってる。ちなみに同じ木型(らしい)のブーツのロベルトは、ブラウンで作ってみた。しかしコンフォートボロネーゼとロベルトは、同じ木型と言えど、靴の中のスペースが全然違う・・・ブーツのロベルトの方が圧迫感があり狭くて、皮をならすのに1年近くかかった・・・。ようやく最近1日履いても疲れない靴になった。ブーツはぶっちゃけ、おとなしくサイズ上げればよかったと思ってる・・・。
anna row
たまたまPOP UP SHOPの予約をとることができ、実際に試し履きをした。これならイケそうだという靴をいくつか見つけることが出来た。店内の靴は見事にどれも細く、え?私入る・・・よな?と一瞬不安を抱いたが、まぁどれも入って良かったよ本当に。チキってワイズBを指定していたのだが、ワイズはやはりAでございました。パンプス履くときに「確かに足がグッと締まりますね」と店員さんに言われ、へーそうなんや、と我ながら改めて驚いた。ベーシックなパンプスと、もう販売を終了するらしい綺麗めなブーツを購入。これから生産して、年明けに届くらしい。とても楽しみ。スリッポンとレースアップとバレエパンプスも可愛かったんだよな~~~、欲しいな~~~~。むむ、これが、足のサイズが普通の人が、靴屋で靴を選ぶときに抱ける「次はどんな靴を買おうかな」という楽しみなのか。いやはや、ありがたい本当に。
番外編:オニツカタイガー/GU
厚手の靴下を合わせないといけないものの、オニツカタイガーのセラーノ(サイズ: 22.5cm)、そしてGUのレインブーツ(サイズ: XS)は既製品の中でも幅狭め&かかとも小さめなので重宝している。セラーノはマジで、5足以上は履きつぶしたのではなかろうか。パトリックのスニーカーにも小さくて細いものがあるけれど、踵が合わずすっぽ抜けるんだよね。パトリックのシュリーはデザインがめっちゃくちゃ好みではあるけれども、難しいところやわ。
はてさて、ここまでダラダラと靴を買うことの難しさを述べてきたものの、5chを見ている限り、私なんてまだまだマシな方である。アンドステディ、タルタルガやアルスノバでなければ履けないという方の書き込みを見ると、靴にお金かかって大変だろうな・・・と勝手に同情してしまう。と言いつつ、アルスノバは私もいつかは行ってみたい靴屋だ。今は5万未満の靴を履けているからまだマシな方だが、アルスノバは一気に値段が2倍以上になるし・・・、ね、うん・・・。私に合いそうな靴屋は、あとショショットがあるかなぁ。試し履きをするには、シモキタのシューフィットサロンに行かなきゃいけないっぽいので、そこがちょっとしたハードルである。あとオニツカタイガーのLAWNSHIP 3.0も店舗で試し履きをしてみたいスニーカーだ。
おしゃれは足元から、なんて簡単に言わないでくれ。足に合う靴を人並みに買うことすらままならない人間が一定数存在するんだぞ。そしていつもありがとう5chのスレの住人の皆さんと、小さな靴を作ってくれる靴屋とメーカーさん。先人たちが切り拓いてくれたおかげで今の市場があると思うと、感謝せずにはいられない。
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